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装置のコンパクト化を可能にし、 バイオディーゼルの経済性を飛躍的に向上させる、 連続的生産法を開発


 東京都市大学工学部エネルギー化学科 准教授の高津 淑人(こうづ まさと)は、資源の有効活用と温暖化抑止が期待されるバイオディーゼルの普及を目指し、製造装置のコンパクト化につながる、連続的生産法を開発しました。(図1)

 当生産法では、装置に原料となる廃食油を連続的に供給する流通型とすることで、従来の回分型生産法に比べ、効率的な生産が可能となります。

 当成果は2017年1月19日の「第12回バイオマス科学会議」(主催:日本エネルギー学会、会期:2017年1月18~20日)で発表する予定です。

図1 連続的なバイオディーゼル生産法の工程

 今回、高津が開発した連続的生産法と、既に発表済みの、有害廃液を副生しない「石灰石」の触媒利用により、これまでバイオディーゼル普及の阻害要因となっていた①経済的合理性と②有害廃液副生が解消されました。これらの技術が事業化を通じて広く活用されるようになれば、「Tokyo-都市油田」(次頁<期待される効果>参照)が現実のものとなります。

研究の背景

  1. バイオディーゼルについて

 化石燃料の枯渇や地球温暖化が大きな課題となる中、再生可能エネルギーに多くの関心が寄せられています。

 バイオディーゼルもその一つで、既に軽油代替燃料として利用が始まっています。植物を原料とし環境負荷を抑えることができる上、既存の車両を使用できることも、実用的と評価されています。(図2)

図2 バイオディーゼル利用に関する炭素循環

2.バイオディーゼルの原料を廃食油にする利点について

 廃棄物の削減に加え、特に人口密度の高い都市エリアでは、数多の飲食店・食品加工場から廃食油を大量に確保できる上、ディーゼルエンジンを積むバス・トラックの通行量も多いため、燃料の地産地消が可能となります。

期待される効果

 東京で排出される廃食油を油田と捉え、当生産法の活用によって「Tokyo-都市油田」を創成することができれば、地球環境との共生を掲げる2020年開催予定の東京オリンピックにおける象徴的な取り組みとなることでしょう。(図3)

図3 オリンピック開催に向けた「Tokyo-都市油田」の創成


【関連するリンク先】


~報道関係者からのお問い合わせ先~

東京都市大学 工学部エネルギー化学科 准教授 高津 淑人(こうづ まさと)

学校法人五島育英会(東京都市大学グループ)法人本部広報室

TEL:03-3464-6916

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